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逆流性食道炎の薬 タケプロン

タケプロンの主な作用

胃・十二指腸潰瘍は消化性潰瘍ともいわれ、胃酸の過剰により胃や十二指腸の粘膜が傷つけられる(消化する)ために起こります。この薬は、胃酸の分泌の最終段階で、プロトンポンプというしくみを抑制することによって、胃酸の過剰な分泌を抑え、胃・十二指腸潰瘍を治す働きをします。従来のH2ブロッカー(シメチジンなど)とはまったく違った作用によるもので、その酸分泌抑制効果はより強く、作用も持続性です。胃酸の分泌を抑えるので、胃液の逆流によって起こる食道炎、非びらん性胃食道逆流症にも効果があります。さらに消化性潰瘍におけるヘリコバクター・ピロリ菌感染症における除菌治療のためにも用いられます。

タケプロンの副作用

この薬は胃壁の酸の分泌そのものを抑える強い作用をもっているので、不必要に連用することは止めましょう。ときには皮膚のかゆみ、発疹などの過敏症状や胃腸障害、頭痛、ねむ気などが起こることがあります。まれに視力障害の発現、血液障害の報告があります。テオフィリン(喘息治療薬)との併用でテオフィリンの作用を減弱するおそれが注意されています。妊娠中または授乳中の婦人、小児では慎重を要し、また長期使用での安全性は確立されていません。

タケプロンの服用上の注意

作用が比較的長く続くので、1日1回の服用ですみます。胃酸の分泌が強く抑制されるので、一般的には6~8週間に限って用いられますが、この期間内でも異常を覚えたら医師に相談しましょう。用量、期間は症状により変わりますので医師の指導を守りましょう。治っても再発することもありますので、空腹痛が出たら早く医師の診察を受けましょう。ヘリコバクター・ピロリ菌除菌では1回30mgを他剤と併用で1日2回7日間服用します。逆流性食道炎では通常1回30mgを1日1回、8週間までに限って用いられます。高齢者では一般に胃酸の分泌の能力が低下していますので、とくに慎重に用いる必要があります。非びらん性胃食道逆流症では通常1日1回、4週間までの使用とされています。

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